結局、人は「心」で決めている?私たちが大切にしたい「Why」の話
私たちは、性能や価格を見て「論理的に選んでいる」つもりになりがちですよね。でも、実は私たちの心はもっと別のところで動いています。結論から言うと、人は「言葉(理屈)」ではなく「心(感情)」で決断し、その後に理屈で自分を納得させている生き物なんです。
私たちSoulinが向き合うビジネスの世界でも同じことが言えます。優れたリーダーは「何を」売るかではなく、「なぜ(Why)」それをやるのかという目的から語り始めます。AIがどんなに「正解」を教えてくれる時代になっても、最後の一歩を決めるのは、AIには語れない私たち人間ならではの「想い」なんだと確信しています。
意思決定をする脳は、実は「言葉」を持っていない?
なぜ「心」が先なのか、これには脳の仕組みが深く関わっています。人間の脳は、大きく2つの役割に分かれています。
- 新皮質(しんひしつ):言語や論理、データを扱う場所。「何を」や「どうやって」を理解します。
- 大脳辺縁系(だいのうへんえんけい):感情や信頼、そして「意思決定」そのものを司る場所。「なぜ」を感じるのはここです。
ここで私たちが面白いと感じるのが、決断を司る「大脳辺縁系」には、言葉を操る能力がないという点です。何かの買い物で「直感でいいな」と感じるのはこの脳の仕業。でも言葉を持たないのでうまく説明できず、後から「機能がいいから」と、もっともらしい理屈を並べて自分や周囲を納得させているわけですね。
Appleの魅力が、誰かにうまく説明できない理由
例えばAppleの製品。彼らが語るのはスペックではなく、常に「現状を打破する」という信念、つまり「Why」です。それに共感してファンになった時、いざその良さを友人に伝えようとして難しいなと感じることはありませんか?
「とにかく最高なんだ!」という熱い想いはあるのに、いざ言葉にしようとすると「ええと、画面が綺麗で、iPhone連携が便利で……」と、結局スペックの話になりがちです。それは私たちの心が「言葉を超えた部分」で動かされた証拠。AIは論理的な説明は得意ですが、こうした生身の経験や譲れない美学といったストーリーは語れません。一見ビジネスには不要に見える私たちの「泥臭い情熱」こそが、AIには作れない独自の価値になると感じます。
私たちの「原点」こそが、一番の武器になる
AIが普及すればするほど、ネット上には「整った正しい情報」が溢れます。だからこそ、不格好でも「私たちの体温」が乗った言葉のほうが、誰かの心を揺さぶるはずです。
効率化できる部分はAIに任せてもいいかもしれません。でも、私たちが「なぜそれをやっているのか」という「Why」だけは、血の通った人間にしか語ることができません。
もし日々の忙しさの中で「何のためにやっているんだっけ?」と迷うことがあったら、一度立ち止まって私たちの原点を振り返ってみるのが良いのではないでしょうか。綺麗な言葉じゃなくて大丈夫。その人間臭いストーリーこそが、今の時代に求められている一番の価値なんですから。
私たちの「Why(なぜこの仕事をしているのか)」を、まずは一言メモに残してみることから始めてみたいと思います。

